税理士の役割について税理士が思うこと

まだまだ道半ばです。

税理士の役割

税理士さんって何をしてくれるんですか?と聞かれることがあります。

確かに自分の大事なお金を使って雇うわけですから、その役割は確認しておきたいですよね。

税理士の役割を定形で言うと、

・経理のお手伝いをする

・税金関係の書類を作る

・節税アドバイスをする

といったところになるでしょうか。

税理士にはどのような役割があるのかあらためて考えてみました。

※全体を通してあくまで個人的な見解です。

税理士ができないこと

税理士の役割について考える前に、税理士ができないことについて話をしておく必要があります。

まず前提として、税理士にはこういったことができません。

1.売上は作れない

2.ルールは変えれない

3.後継ぎは見つけられない

4.驚かせられない

5.答えは出せない

ひとつずつ見ていきます。

1.売上は作れない

税理士に売上は作れません。

どんなにいい税理士でも、やり手と言われる税理士でも、経営者に変わって売上を作ることはできません。

もちろん、売上に関わる経験や事例を人より多く持っていますので、それを紹介することはできます。

ただ、それがぴったり当てはまることは皆無です。

税理士が持っている事業のアイデアやユニークさが、事業に直接関わる経営者を超えることはありません。

だから、

売上を作るにはどうしたらいいですか?

どれくらい頑張れば売上が増えますか?

という問いには、答えにならない答えを返すことになってしまいます。

どれだけシンクロしたとしても、税理士が経営者の代わりになることはできません。

2.ルールは変えれない

税理士は、良くも悪くも税金にかかる枠組み(ルール)の中で仕事をしています。

そのルールは、簡単に変えることはできません。

ごくまれに税理士に頼んだら特別なことをしてくれると思われている方がいます。

でもあくまで、ルールはルール。

その中でできることを全力でやっています。

もちろん、ルールを変えていくことは必要です。

業界全体で経営者の方が少しでも動きやすくなるような働きかけをしています。

3.後継ぎは見つけられない

急速な高齢化が進む日本。

多くの事業所や企業で人材不足が深刻になっています。

この流れは止まることなく、さらに加速していくでしょう。

そんな中あるのが、後継ぎを見つけてほしいというニーズ。

政府や行政も積極的な取り組みをはじめていて、税理士にもその役割が期待されているところです。

ただ、税理士に後継ぎそのものを見つけることはできません。

これは、1の「売上は作れない」と同じことです。

税理士が経営者の代わりに後継ぎを見つけることはできません。

できるのは、後を継いでもいい、自分が後を継ぎたいと思わせるような事業や会社をつくる。

そのお手伝いをすることです。

4.驚かせられない

程度こそあれ、人には驚きたい、自分を変えてほしいという願望があるのではないでしょうか。

あのひと言で人生が変わった。

そんなドラマチックな話を聞くことがありますよね。

ただ、そういった経験を税理士が提供することはできません。

数字は積み重ねてきたものの結果であり、一発逆転、それで奇跡を起こすということはできないからです。

逆に言うと、驚かせるような税理士は、税理士ではないとさえ思っています。

数字については、そうなることはわかっていたという状態をつくり続けていくことが大事です。

5.答えは出せない

事業や経営は、様々な選択の連続です。

そして、その選択するのは、いつも自分。

税理士が代わって答えを出すことはできません。

これは何も事業や経営に限ったことではありませんね。

後悔のない選択ができる環境を整えることが、税理士の仕事です。

フィジカル(基礎体力)とコンディショニング(調整力)

多くのことに取り組んでいかなければいけない事業経営ですが、それを可能にする必須の力に、フィジカル(基礎体力)とコンディショニング(調整力)があります。

フィジカルは、

・ヒト

・モノ

・カネ

に代表される会社の財産、基本的な運営力のことです。

このフィジカルは、人間と同じ。

一朝一夕に身につくものではなく、日々の積み重ねたトレーニングによって形成されます。

コンディショニング(調整力)というのが、少しわかりにくいかもしれません。

例えるなら、学生時代の部活をイメージしてみてください。

あいつ練習嫌いなのになぜか試合は勝つよなという人が、チーム内に一人はいたのではないでしょうか。

こういった人は、コンディショニングが優れている人です。

言い方を変えれば、ゲームの勝ち方を知っている人。

ゲームの内容や周りの環境に合わせ、勝てるように(または勝つ確率が高まるように)自分をコンディショニングすることができる人です。

ただ、コンディショニングが上手いだけでは、もう一歩が足りません。

そう、練習嫌いなやつは、大事なところで勝てないというあれです。

長く勝ち続けるためには、やはり土台となるフィジカル(基礎体力)が重要になります。

この会社や事業のフィジカルをつけるのが税理士の役割です。

コンディショニングは、ある種のセンスが要求されますが、フィジカルは工夫や取り組み方次第で何とかなるもの。

税理士の関わりが大きく影響するところです。

フィジカルがしっかりしていれば、一時的にコンディショニングが上手くいかなくても、またやり直しがききます。

税理士の役割は、会社や事業のフィジカルを一定レベルに保ち、コンディショニングを十分に発揮してもらうことにあります。

アセスメント(評価)する

事業を続けていくためには、事業自体を評価していく必要があります。

・強みは何か

・弱点はどこか

・将来への不安はないか

・実現可能か

適切に評価できるからこそ、それに対する適切な判断や処置ができるわけです。

ただ、自分で自分を評価するというのは難しいものです。

その評価は、どうしても経験や勘に頼ってしまいがちになってしまうのも無理はありません。

そこで必要になるのが、第三者の目です。

客観的に評価されることは、実はうっとうしいことでもあります。

時には、思うまま振り切ってやってしまったほうが、良い結果を得られることもあります。

ただ、もう一度考えてみることは、それだけで意味があることです。

そういった機会を提供することも税理士の役割のひとつです。

【この記事は随時更新中です】


にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ