会計ソフトを使わない個人の青色申告④:確認しておくこと

スクリーンショット 2015-11-18 8.53.07平成26年にカフェと雑貨のお店を始め、白色申告をした個人事業主のAさん。平成27年は会計ソフトを使わずに青色申告(65万)を目指します。※記帳にはExcelを使用していますが、手書きでも可能です。

ゴールにたどり着いたけど

記録集計計算をしていくことによって、ゴール(損益計算書と貸借対照表)にたどり着くことができました。

ただ、これだけでは実際の申告をするには不十分です。最低でも次の3つを確認しておかなければいけません。

これらが確認できれば、実際の申告ができる本当のゴールです。

確認しておくこと

【1】事業主の立替(事業主借)はないか

事業用のお金を事業主がとった場合や事業用のお金からプライベートな支払をした場合は「お金の動きの記録」に、その事実が記録されています。これが事業主というものです。

逆に「お金の動きの記録」の外で事業用の経費を事業主が支払った場合は、「お金の動きの記録」に記録されることがありません。これが事業主というものです。

例えば、個人の通帳から支払っている携帯電話料金。

家事按分も考慮しながら、「科目の集計」に加えていきます。その場合『事業主借』の「科目の集計」にも加えていくことを忘れないようにしてください。

【2】掛け売上(仕入)はないか

「お金の動きの記録」にもう1つ出てこないものがあります。

それは、売っているけどまだお金をもらっていないもの又は買っているけどまだお金を払っていないもの。

『売掛金』『買掛金』と表現されるものです。『売上』と『仕入』にその金額を加えて『売掛金』と『買掛金』の「科目の集計」も作成します。

【3】減価償却をしているか

10万円以上の車や機械、器具や備品は固定資産になります。「お金の動きの記録」には、それを支払った事実が記録されています。

また、「科目の集計」にも、例えば『消耗品費』などで集計されているかもしれませんね。これらは抜き出して、それぞれの固定資産の「科目の集計」を作成してやる必要があります。

この固定資産、すぐに経費にはなりません。減価償却費の計算が必要になります。減価償却の方法についてはここでは省略しますが、便利な計算サイトなどもあり、そちらで計算が可能です。

具体的には青色申告決算書の3ページ目の「減価償却費の計算」欄を作成します。

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青色申告(65万)ができるか

せっかく頑張っても青色申告(65万)ができなければ意味がありません。最後に、本当に青色申告(65万)ができるか要件を2つ確認します。

【1】申請・届出はできているか

Aさんは、平成26年分の確定申告をする際(平成27年3月15日まで)に「所得税の青色申告承認申請書」を提出しています。

【2】必要な帳簿がそろっているか

「お金の動きの記録」と「科目の集計」は、整えてやればそのまま「総勘定元帳」として使えます。

「総勘定元帳」があれば、青色申告のベースになる帳簿としては十分です。後は、証ひょう類(請求書や領収書など)をきちんと保存しておくようにします。

まとめと次回予告

会計ソフトを使わないという前提で、ここまで話を進めてきました。事業がシンプルであれば、Aさんのように会計ソフトを使わない個人の青色申告は、十分可能です。

ただ、事業がシンプルであればという一言が気になりますよね。

そうなんです。実はこのAさん、①人を雇っていない②事業とプライベートの重なりが少ない③固定資産があまりない④消費税は免税などのシンプルの条件が、揃っています。

事業がシンプルでなければできない。実はそこに、会計ソフトを使わない個人の青色申告の限界点があります。次回はその「限界点」のお話です。

 

次の記事「会計ソフトを使わない個人の青色申告⑤:限界点」へ

 

 

◉編集後記◉

早めに帰ってきた次男(小1)と事務所で過ごしました。私は仕事、次男は宿題と読書。なかなか穏やかな時間でした。

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