相続税の財産評価:貸家建付地の評価減ができない場合

スクリーンショット 2016-05-07 6.42.49賃貸物件が建っている土地なら、その土地の一定割合が評価減できる。ただ、こんな場合は、評価減できないこともあります。

貸家建付地

貸家建付地とは、自己所有の賃貸物件が建っている土地のことをいいます。

ここでは、話を簡単にするため、一軒家にします。

このような状況でした。

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物件を贈与

この物件を父親から長男に贈与します。

すると、このような状況に。

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物件を長男名義にすることで、その物件から発生する家賃収入は、長男のものになります。

こうすることで、

・父親の所得税が節税になる

・家賃収入による相続財産が蓄積されない

という効果が期待できます。

ただ、評価については、

・貸家建付地の評価減ができなくなるかもしれない

というデメリットも出てきます。

このような場合があるからです。

借家権

建物の賃貸借では、借家契約により、借家人が持つ権利(借家権)が発生します。

借家契約は、相続や贈与などで家主の交替があっても、何ら影響がありません。

借家人は、新家主に対しても旧家主と同じ権利(借家権)を主張することができます。

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では、父親の存命中に、賃借人が元々のAからBに変わってしまった場合はどうなるでしょうか?

Bは、借りる時の家主である長男と契約をすることになります。

このような状況です。

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こうなると、Bは父親に対して借家権がありません。

よって、この土地は評価減できない(貸家建付地ではない)土地となります。

相続税では、借家権という権利に着目して評価減をしているのがポイントです。

借家権がなくなれば、評価減もできなくなるという訳です。

まとめ

賃貸物件が建っている土地でも、評価減できない場合があります。

賃貸物件の贈与については、相続税や贈与税、不動産取得税とのバランスも考えておかなければいけません。

・時期が早め

・将来的にも家賃収入が見込める

なら、贈与による対策のほうが有利。

・相続の時期が迫っている

・家賃収入があまりない

なら、貸家建付地のままが有利。

といった感じでしょうか。

いずれにしても、相続については、こういったことも含めた早めの対策が必要ですね。

 

 

◉編集後記◉

昨日は、久々に子供たちが二人そろって学校に行きました。やっと日常が戻りつつあります。

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