誰の?どちらの経費になる?:準確定申告時の固定資産税の取扱い

スクリーンショット 2016-07-14 10.10.55

準確定申告時に経費として認識する固定資産税。誰の経費になるのか?どちらで認識すればいいのか?です。

準確定申告

準確定申告(じゅんかくていしんこく)とは、被相続人(亡くなられた方)が事業などをしていた場合、例年なら翌年の3月15日までにすればいい確定申告を、相続開始日(亡くなられた日)から4ヶ月以内にすることをいいます。

例えば、被相続人がアパートを経営していて、7月14日に亡くなられた場合、1月1日から7月14日までの不動産所得を4ヶ月以内に確定申告しなければいけません。

確定申告をするには、該当する期間の収入・経費の計算が必要です。

その計算する経費の中に固定資産税がある場合、誰の経費になって、どのように認識しておけばいいのでしょうか。

経費にするとき

業務の用に供される資産の固定資産税が経費になる時期は、原則として、納税通知書によって、その固定資産税の金額が具体的に確定した時です。

よって、前述した例でアパートの建物や土地にかかる固定資産税が、誰の経費になるかは、固定資産税の納税通知書がどちらに届くかで決まります。

スクリーンショット 2016-07-14 9.40.12

通常は、どの市区町村でも4月頃には送付されますので、前述の(7月14日)の場合は、被相続人の不動産所得の経費として認識します。

さらに細かくいうと、その経費は、

・全額

・納期到来分

・実際の納付額

の3つから選択して認識することができることになっています。

この場合、認識した残り(被相続人が経費にしていない部分)は、相続人(アパートを引き継いで経営している方)の経費になります。

では、3月14日に亡くなられた場合はどうでしょうか。

納税通知書は、4月頃送付されるため、被相続人の手元にはまだ届いていません。

そうなると、被相続人の経費としては認識できず、相続人が

・全額

・納期到来分

・実際の納付額

から選択して認識します。

債務控除との関係

ここで疑問に思うのが、相続税の債務控除との関係です。

相続税の債務控除とは、いわゆるマイナスの財産で、被相続人にその支払いの義務(ここでは固定資産税の納税義務)があるものです。

固定資産税の納税義務は、その年の1月1日に成立しているため、被相続人が亡くなった年分の未納となっている固定資産税は全額が債務控除の対象になります。

亡くなられる前に納税通知書が届いているかどうかは、関係がありません。

考え方が別になりますので、その処理には少し注意が必要です。

まとめ

所得税と相続税の考え方の違いから、

必要経費(所得税)

債務控除(相続税)

の金額には、差が出ることがあります。

その処理の取扱いには、少し注意が必要ですね。

 

 

◉編集後記◉

我が家のカブトムシたちが続々と成虫になっています。夏ですねぇ。


にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ