2016(平成28年)減価償却の見直し:建物附属設備や構築物は分けても無駄なの?

スクリーンショット 2016-07-15 6.31.412016(平成28年)度税制改正項目のひとつ減価償却制度の見直し。建物附属設備や構築物は分けても無駄になるのでしょうか。

2016(平成28年)減価償却の見直し

2016(平成28年)度の税制改正項目のひとつに、減価償却制度の見直しがあります。

これまで定率法によって減価償却することができていた建物附属設備と構築物。

2016(平成28年)4月1日以後の取得からは定額法によってしか減価償却できなくなりました。

不利になった点

定率法

定額法

でしか減価償却できなくなったことによって、不利になった点があります。

【具体例】

構築物(アスファルト敷駐車場)

平成28年4月1日取得(3月決算法人:初年度12ヶ月償却)

取得価額 1,000,000円

耐用年数 10年

スクリーンショット 2016-07-15 6.19.45定率法定額法

10年間のトータルは同じですが、減価償却費(経費)になるスピードが違います。

特に1年目、2年目は2倍、1.6倍の差があり、これが定率法の魅力でもありました。

減価償却のスピードが落ちるというのが、今回の改正で不利になった点です。

分けても無駄なの?

では、どうせ計算方法は建物と同じ定額法になるのだから、

「建物」と「建物付属設備や構築物」を分けることは無駄なの?

と考えてしまうのですが、そんなことはありません。

やはり今まで通り、分けていったほうがいい点があります。

【1】そもそもの耐用年数が違う

例えば、木造の建物なら用途によって耐用年数が17年〜24年、建物附属設備なら大抵のものは15年です。

耐用年数が短ければ、当然に早く減価償却費(経費)にすることができますね。

コンクリート造などの堅固な建物なら、その差はさらに大きくなります。

【2】取り替え可能かという視点

分けておくことで、新しいものに取り替える場合は、除却(じょきゃく:古いものを取り除くこと)という処理ができます。

分けていなければ、どの部分を除却すればいいのかがわかりません。

詳しくは、こちらの記事「新築物件の固定資産計上:「取り替え可能か」という視点」にも書いてあります。

まとめ

建物附属設備や構築物の減価償却方法は、定額法で。

2016(平成28年)度の税制改正項目のひとつ減価償却制度の見直しは、事業者にとって不利な税制改正になっています。

これによって、

「建物」と「建物附属設備や構築物」を分けることは無駄なの?

と考えてしまうかもしれません。

それでも、

・そもそもの耐用年数が違う

・取り替え可能かという視点

から分ける意味はあります。

それぞれの事業、効果に合った処理になるよう検討してみる必要がありますね。

 

 

◉編集後記◉

対決しに行く!と友だちの家に出かけていく次男。小脇には、カブトムシが。ゲーム機ではないところが、何とも頼もしいです(^^)


にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ