103万でなく38万:扶養は合計所得金額で押さえましょう

スクリーンショット 2015-07-24 5.36.30「扶養に入れなくなるから103万までにしている」という話、よく聞くことがあると思います。実はこの103万は、給与収入に限ったことです。確実に扶養に入るためには収入金額でなく、合計所得金額を押さえましょう。

扶養には2種類ある

まず、扶養には2種類あるということを認識していますか。それは、社会保険の扶養と所得税の扶養です。この2つの扶養は似ているようですが、全く制度の違うものです。社会保険の扶養になっているけど、所得税の扶養にはなっていないということはよくあります。
今回は所得税の扶養の話をしますので、そこをまず確認しておいてください。

収入金額と所得金額の違い

収入金額は、給与明細でいうところの基本給や手当などの支給額です。所得金額は、収入金額から経費を引いた残りの金額です。給与の場合、この経費は給与所得控除額といってその金額を法律で決められています。

なんで103万なの

そもそも何で103万なのか理解できているでしょうか。扶養に入れる要件は、合計所得金額が38万円以下と決められています。
収入金額から経費を引いた残りが所得金額で、その経費の金額は法律で決められていると前述しました。収入金額が1,030,000円の場合、経費は650,000円と決められていますので、残りの所得金額は380,000円になり、扶養に入れます。
これがいわゆる「103万までにしている」の根拠です。

合計所得金額とは

ここで、この38万円以下にする所得金額は、合計所得金額でなければいけないということも忘れてはいけません。
所得は10人兄弟です。普通は働き者の給与所得くんががんばって兄弟すべてを養っているということが多いのですが、たまに独立心の強い不動産所得くんや真面目な雑所得くんなどが働いてみんなで助け合って生計を立てているということがあります。
その場合、給与の所得金額は38万円以下だけど、合計所得金額は38万円を超えているということもあるのです。

よくある話

①給与は年103万におさえたから大丈夫・・・だと思っていたら個人年金が今年から入るようになっていてその所得が10万円あった。合計所得金額は48万円になり扶養には入れない。

②給与は年40万、貸してる土地があるけど月に5万、年に60万なら103万いかないんだから大丈夫でしょ・・・と思っていたら貸してる土地の経費は固定資産税10万円なので不動産所得は50万で、合計所得金額は50万円になり扶養には入れない。

逆に
③給与は年80万、貸家は年50万で103万超えちゃうから無理か・・・と思っていたら貸家の経費は30万、合計所得金額は35万円で扶養に入れる。
ということもあります。

まとめ

103万を意識しすぎると他の所得のことを忘れがちです。合計所得金額が38万円以下と押さえておいたほうがより正確に扶養に入れるか入れないか判断できるでしょう。今回は話がわかりやすいよう簡素化していますが、所得の種類が増えて複雑化しても合計所得金額が38万円以下という基本は変わりませんので、やはりこれを押さえておいてみてください。


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