どこまでケアするか:みなし寄附が疑われる場合

スクリーンショット 2015-07-29 5.56.00使わなくなった車両や機械をタダで譲ってもらうという話があります。その時、車両や機械の実際の価値を考慮して移動をしているでしょうか。帳簿価額が1円でも実際の価値が残っている場合、みなし寄附が疑われる可能性があります。

タダでもらったもの

A社で使用していた車をB社にあげました。その車はA社ですでに10年以上使用していて、帳簿価額は1円になっています。
A社はタダであげたのですから、
(借)固定資産除却損 1/(貸)車両運搬具 1
という仕訳が立ちます。
B社はタダでもらったのですから、仕訳なしでいいのでしょうか。

みなし寄附が疑われる場合とは

A社があげた車の価値は本当に0円なのかということが問題になってきます。ここで1円というのはあくまで簿価(帳簿価額)で時価(市場価格)ではありません。
簿価を時価に直したとき、1円以上の価値がある場合があります。特に車の場合、耐用年数が短く、減価償却が比較的早く経費化されますので、簿価と時価の乖離が大きくあることがあります。
例えば、簿価1円の車が、時価100,000円だったとしましょう。そうなると、10万円のみなし寄附がA社からB社に対してあり、B社は10万円の受贈益をあげなければいけません。
上記のB社の仕訳は、
(借)車両運搬具 100,000/(貸)雑収入(受贈益) 100,000
という仕訳になります。

どこまでケアするか

簿価でなく時価を計上するためには、時価の把握が必要です。車の場合、時価はデイーラーさんなどの査定によって算出することができます。査定価格の証明などを取れるとよりいいでしょう。
ここで疑問になってくるのが、そこまでやる必要があるのかということ。タダ=0円というA社、B社お互いの認識があるのだからそれが時価でいいじゃないかいう考え方です。
ただ、本当に0円なんですかとつっこまれると明確に答えることはできないと思います。もう10年も使ってるんだからというのも、その10年がどのような10年だったのか、フル稼動していたのか、あまり使っていなかったのか使用状況はそれぞれ違うはずです。やはりそれを客観的に証明しておく必要があるでしょう。

まとめ

このみなし寄附については、かなり細かな問題だとは思います。細かな問題をどこまでケアしておくかというのは、税務ではいつもついて回る問題です。
これは、事例ごとに経験に基づく影響度で判断するしかないかなと思っています。そのためには、税理士としての経験も必要ですが、大事なのはクライアントとのコミュニケーションです。良好なコミュニケーションがあればこのような細かな問題も、全体を見てよりベターなアドバイスをすることができるのではないかと思います。

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