個人事業主の廃業:廃業したらたくさん消費税がかかるってどういう状態?

個人事業者が、事業用資産を家事に消費または使用した場合は課税の対象になります。

個人事業主の廃業

事業主体が次世代へ代替わりする

これは、
会社だけの話ではありません。

個人事業主にも
代替わりはあります。

いわゆる

個人事業の承継(代替わり)

と言われているものです。

個人事業の承継には、

・先代が廃業して、次代が開業

・相続

の2つのパターンがあるのですが、それぞれに
所得税・贈与税・相続税・消費税の論点があり、

どういった方法をとればいいのか?

判断に迷うところです。

今回は、
生計同一の先代が廃業、次代へ承継した場合の
消費税の「みなし譲渡」にしぼってみてみます。

みなし譲渡

個人事業者の消費税の規定に

「みなし譲渡」

という考え方があります。

これは、

個人事業者が棚卸資産その他の事業用資産を家事のために消費し、
又は使用した場合におけるその消費又は使用をした場合は、
消費税の課税売上にする。

というものです。

ちょっとわかりにくいので、
簡単にすると

お客さんに売ったものには消費税がかかるのに、
自分で使ったものに消費税がかからないと不公平でしょ

という規定です。

この「みなし譲渡」

個人事業を廃業した時にも、
同じように適用されます。

つまり、

廃業した

家事用にする

自分で使った

消費税がかかる

というフロー。

商品などの少額の棚卸資産ならいいのですが、
店舗や工場、大きめの機械や車両など
高額なものであれば、それにかかる消費税も高額になります。

これが、

廃業したらたくさん消費税がかかる状態

です。

事業承継する目的を優先する

消費税の「みなし譲渡」

ちょっとやっかいですよね。

ただ、事業承継については
このひとつの事象だけをみて
判断するものではありません。

消費税がかかるから事業承継しない
という選択肢は、本来ないはずです。

そのために大切なのが
事業承継する目的を再確認すること。

税金には有利・不利がつきものです。

今回の話でいくと、
確かに廃業したらたくさん消費税がかかる状態
かもしれません。

でもその分、
次代は2年間免税事業者でいることができます。

そういったことよりも、

事業承継する目的を優先する

それが本来のあり方です。

ちなみに…

相続により承継する事業用資産は、
対価を支払って譲り受けるものではないため、
消費税はかかりません。

ただし、
被相続人(亡くなられた方)の納税義務は引き継ぐので、
次代は免税事業者にならない。

こちらも有利・不利の話になりますね。

まとめ

廃業したらたくさん消費税がかかる

これは、
消費税の「みなし譲渡」の規定によるもので、
事実としてはあります。

ただ、この事実は、事業承継する際の
判断材料にはなりますが、決定打にはなりません。

やはり、大事なのは目的です。

事業承継する目的を優先する

そう考えるべきですね。

もともと先代が免税事業者である場合は関係がありませんが、
今年で代替わりを考えられている個人事業主の方の参考になれば幸いです。

 

 

◉編集後記◉

これだけの記事ですが結構な時間を…^^;できない場合もあるし、しないほうがいい場合もあるし、それを書くとややこしくなってしまうしでアウトプットしてみると税務の難しさを痛感します。


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