個人事業主の決算書に:「固定資産売却損」という勘定科目がない理由

個人事業主の決算書には、固定資産を売ったときの「固定資産売却損」「固定資産売却益」という勘定科目がありません。仕訳も確認しておきましょう。

固定資産売却損(こていしさんばいきゃくそん)

固定資産売却損は、
事業用の固定資産を売却したときに使用する勘定科目です。

一般的には、
売却時点で決算書に計上されている帳簿価額より

安く売ったら

「固定資産売却損」

高く売ったら

「固定資産売却益」

になります。

ただ、この「固定資産売却損」「固定資産売却益」という勘定科目

個人事業の決算書の勘定科目の中には、どこを探しても見当たりません。

譲渡所得(じょうとしょとく)になる

個人事業主が売った事業用の固定資産は、
事業所得ではなく、譲渡所得になります。

 

 

事業所得という袋から飛び出して、
譲渡所得という袋に入って計算される。

そのため、「固定資産売却損」や「固定資産売却益」といった勘定科目は、
個人事業主の決算書の勘定科目の中にありません。

事業所得の中で認識しないため、
もともと設定しておく必要がないのです。

仕訳も確認しておきましょう。

仕訳例

【帳簿価額より安く売った場合】

事業用に使用していた車を10万円で売却した(帳簿価額は30万円)。

そのお金が、事業用通帳の口座に入金された。

【帳簿価額より高く売った場合】

事業用に使用していた車を40万円で売却した(帳簿価額は30万円)。

そのお金が、事業用通帳の口座に入金された。

通常、「固定資産売却損」「固定資産売却益」で認識される勘定科目は、
それぞれ「事業主貸」「事業主借」という勘定科目に変わります。

譲渡所得で得たお金が、
たまたま事業所得に入っているという考え方です。

お金としては入金された事業用通帳の口座で認識するけれど、
「損した」「儲かった」というのは別に考える。

そのため、
譲渡所得は譲渡所得での計算が必要になります。

 

 

まとめ

個人事業主の決算書に
「固定資産売却損」という勘定科目がない理由

事業用の固定資産を売却した場合は、
譲渡所得という袋に入り、
事業所得の袋とは別のものだというのが一番の原因です。

その場合の仕訳についても
確認してみておいてください。

 

 

◉編集後記◉

昨日は、次男と午後から野球をする約束だったのですが、雨のため中止。二人でまったりと過ごしました。


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