消費税が簡易課税の事業者の方へ:振込手数料は支払手数料ではなく売上値引きで

スクリーンショット 2015-08-07 5.41.52「振込手数料を引いてもらってから振り込んでもらったらいいですよ」とお客様にお伝えしている事業者の方、大好きです。ところでその振込手数料どのような仕訳で処理してあるでしょうか。もしかすると不利な処理になっているかもしれません。

請求額を振り込んでもらったときの仕訳例

振込手数料324円を引いて10,800円の請求額を振り込んでもらった

(借)普通預金 10,476 ・ 支払手数料 324 / (貸)売上高 10,800

もし、消費税の計算方法が簡易課税で、このような仕訳になっている事業者の方は、すこし不利な仕訳になっていますので

(借)普通預金 10,476 ・ 売上値引き 324 / (貸)売上高 10,800

という仕訳に直してください。
振込手数料は、本来お客様が負担するものです。それをお客様に変わって負担していますので、支払手数料で処理するのが正しいように思えますが、ここでは、いただくべきだった請求額を値引きしていると考えます。

どのような違いがあるのか

前述の仕訳例を比較すると、振込手数料の勘定科目が、支払手数料から売上値引きになっています。売上からひくという意味では、同じ経費項目です。損益計算に影響はありません。
では、なぜ直したほうがよいのか。それは、消費税の計算方法が簡易課税であるということに関係があります。

消費税の計算方法が簡易課税である場合

消費税の計算方法が簡易課税である場合、売上にかかる消費税額から、業種によって決められた消費税額を引いて納付税額を算出します。
簡略化すると

(売上にかかる消費税額)ー(業種によって決められた消費税額)=(納付税額)

ということになります。
このうち(売上にかかる消費税額)は、返品や値引き、割戻しをした金額の消費税額を引いたあとの金額です。ここが、ポイントになるのですが、わかりにくいので具体的な金額をみてみましょう。

具体的な金額

・支払手数料とした場合(業種区分は5種50%)

10,000×0.08 ー 10,000×0.08×50% = 400円→納付額

・売上値引きとした場合(業種区分は同じ)

(10,000ー300)×0.08ー(10,000ー300)×0.08×50%= 388円→納付額

わずかではありますが、売上値引きで処理したほうが有利であることがわかります。

まとめ

いかがだったでしょうか。税効果としては本当にわずかなものです。でも、元々支払手数料という仕訳はいれなければいけない仕訳ですので、それを売上値引きに変える労力はゼロです。
このような少し工夫するだけで1円でも税金が安くなることがあるならば、やってみています。それが、当然に私に期待されていることだと思っているからです。

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