消費税8%で仕入れて10%で売っても:消費税率の違いで損得はない理由

(一応は)消費税に損得はありません。

消費税率の引き上げ

2019(平成31)年10月1日から消費税率の引き上げが予定されています。

8%→10%へ

軽減税率(食料品などは8%のまま)の導入も
同時に予定されているため、話は少しややこしくなっています。

それでも、

8%→10%へ

大部分のものは、消費税率が引き上げられます。

税率が引き上げられることによって
考えておくべきことはたくさんありますが、

今回は特に

8%で仕入れて10%で売ったら、もしかして得なんじゃ…

という話です。

8%で仕入れて10%で売っても

消費税は、

売って「預かった消費税」

仕入れたり経費を払って「支払った消費税」

の差額を納めます。

例えば、

【例1】税込8,640円(消費税640円・税率8%)で仕入れたものを、税込10,800円(消費税800円・税率8%)で売った

これを図式化するとこのようになります。

それが、

【例2】税込8,640円(消費税640円・税率8%)で仕入れたものを、税込11,000円(消費税1,000円・税率10%)で売った

となるとどうなるでしょうか。

先ほどの図に当てはめると、このようになります。

あれ?ひょっとして消費税分「得」してる?

ように見えますね。

ここで、前述した消費税の納め方がポイントになってきます。

「預かった消費税」と「支払った消費税」の差額

最初の【例1】8%で仕入れたものを8%で売った場合は、

となり、納める消費税は160円です。

これが【例2】の8%で仕入れたものを10%で売った場合には、

 

となるため、納める消費税は360円になります。

トータルで残ったお金を考えてみましょう。

【例1】売上げ10,800―仕入れ8,640―納める消費税160=2,000円

【例2】売上げ11,000―仕入れ8,640―納める消費税360=2,000円

残ったお金は【例1】【例2】とも2,000円で同じになりました。

結果、

消費税率の違いで損得はない

ということになります。

それでもこういった場合は

ただそれでも、
こういった場合には損得が出てしまいます。

免税事業者

消費税を納める必要のない免税事業者である場合には、

前述したトータルで残るお金が

【例1】売上げ10,800―仕入れ8,640=2,160円

【例2】売上げ11,000―仕入れ8,640=2,360円

になります。

【例2】のほうが残るお金が多くなり「得」ということになりますね。

消費税の申告方式が簡易課税

消費税の申告方式が簡易課税である場合には、

そもそも

「預かった消費税」と「支払った消費税」

という考え方がありません。

8%で仕入れたものを10%で売ったらというよりも、
とにかく8%で売ったほうが「得」にはなります。

仕入れが先行する場合の資金繰り

一般的なモノとお金の流れは、

8%の仕入れをする

10%で売る

消費税を納付する

という流れになります。

そのタイムラグによって、資金繰りが楽になり、
間接的には「得」になることがあります。

まとめ

消費税8%で仕入れて10%で売っても、
消費税率の違いで損得はない理由。

消費税は、

「預かった消費税」と「支払った消費税」の差額

で納めます。

これによって、

消費税率の違いで損得はない

ということが言えますね。

ただ、

そうならない場合(例示したもの以外にも)

もありますので一考が必要です。

 

 

◉編集後記◉

午前中は事務所内。午後から久々に自転車で諸用を。お昼から出ても暑くなりすぎない季節になってきました。


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