給与と外注の違いは何か問題:その問題点と具体的な判断材料

給与か外注か。

給与と外注の違い

給与と外注。

この2つの違いを明らかにする。

実務上、よく出てくる問題です。

なぜ、問題になるのかというと

こういったことがあるからです。

問題になるのは

問題になるのは、3点。

【1】所得税

まずは、所得税において

もらった側からみて、

・給与所得になるのか

・事業所得になるのか

という問題があります。

給与であれば、給与所得控除を使った所得計算ができますが、

事業所得(外注)なら、[収入−費用]という所得計算をしなければいけません。

【2】消費税

次に、消費税です。

消費税については、

もらった側・支払った側、両側の観点から、

消費税の課税対象になるかどうかが問題になります。

給与なら課税対象にはならず、外注なら課税対象になるからです。

もらった側が課税事業者(消費税を納めなければいけない事業者)なら、

消費税を納めなければいけませんし、逆に、

支払った側が課税事業者なら、その消費税を引くことができます。

【3】社会保険の適用関係

これは、税金の問題ではありませんが、

社会保険の適用関係にも係わりが出てきます。

給与で一定の要件を満たすなら、

社会保険や雇用保険の適用と、

その負担についても考えておかなければいけません。

具体的な判断材料

では、給与か外注か。

どのように違いを明らかにするのでしょうか。

具体的な判断材料になるもので、代表的なものがこれです(読まなくても大丈夫です)。

【消費税法基本通達1-1-1(個人事業者と給与所得者の区分)】

1-1-1 事業者とは自己の計算において独立して事業を行う者をいうから、個人が雇用契約又はこれに準ずる契約に基づき他の者に従属し、かつ、当該他の者の計算により行われる事業に役務を提供する場合は、事業に該当しないのであるから留意する。したがって、出来高払の給与を対価とする役務の提供は事業に該当せず、また、請負による報酬を対価とする役務の提供は事業に該当するが、支払を受けた役務の提供の対価が出来高払の給与であるか請負による報酬であるかの区分については、雇用契約又はこれに準ずる契約に基づく対価であるかどうかによるのであるから留意する。この場合において、その区分が明らかでないときは、例えば、次の事項を総合勘案して判定するものとする。

(1) その契約に係る役務の提供の内容が他人の代替を容れるかどうか。

(2) 役務の提供に当たり事業者の指揮監督を受けるかどうか。

(3) まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失した場合等においても、当該個人が権利として既に提供した役務に係る報酬の請求をなすことができるかどうか。

(4) 役務の提供に係る材料又は用具等を供与されているかどうか。

これによると、

まずは入り口に雇用契約があり、

さらに総合的な判断として、

(1) 他人と入れ替わったら仕事(契約)が遂行できないか。→できないと△

(2) 雇い主から仕事の指揮監督を受けているか。→受けていると△

(3) 仕事が完了していなくても、請求ができるか。→できると△

(4) その仕事に係る材料や用具を供与されているか。→されていると△

があります。

ただ、

これにひとつでも当てはまれば即座に給与、外注という判断ではなく、

あくまで総合的な判断が必要とされています(そのため△としています)。

まとめ

給与と外注の違いは何か問題。

その問題点と具体的な判断材料。

給与と外注の違いを明らかにしておかないことの問題点を3つと、

その違いを判断する具体的な判断材料を挙げてみました。

ここでもあるように、

やはり総合的な判断(便利な言葉なのであまり使いたくないのですが)が

必要になってきます。

加えて、個人的には、

支払先の相手が本気で独立し、その仕事で身を立てているか

も大事な判断材料だと考えています。

 

 

◉編集後記◉

昨日は、午後から確定申告フォロー。決算書から申告書までご自身でしていただきました。すごく頑張っていただいて感謝です(2017(平成29)年分確定申告フォローの受付は終了しています)。


にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ