返せば減るんです:繰り上げ返済と住宅ローン減税の微妙な関係

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住宅ローンの繰り上げ返済と住宅ローン減税、実は相反する関係になっています。ローン残高が減ると控除額が減るからなのですが…では、繰り上げ返済はしないほうがいいのでしょうか。

繰り上げ返済は早いほどいい

一般的な元利均等返済の住宅ローンでは、その計算の構造上、返済当初は返済額に占める利息の割合が、かなり高くなっています。元利均等なのであまり意識しないかもしれませんが、最初は利息ばっかり払っているというイメージです。
この利息の割合はだんだんと減っていき、後半になると元金部分の割合が高くなってきます。早いほどいいというのは、この利息の割合が高いうちに繰り上げ返済したほうが、元金部分が多く減り、多くの返済利息を軽減することができるからです。

繰り上げ返済と住宅ローン減税の微妙な関係

住宅ローン減税の控除額は、年末のローン残高によってその金額が決まります。つまり、繰り上げ返済をしてローン残高を減らせば、控除額が減ってしまうことになります。住宅ローン減税がある期間は、通常10年です。では、10年は繰り上げ返済しないほうがよいのでしょうか。

利息を払うか税金を払うか

繰り上げ返済は早いほどいいというのは、前述の通りです。一方で、ローン残高が減れば、控除額が減るというのも事実です。年末調整または確定申告時に還付される税金が少なくなってしまいますし、次年度の住民税への影響もあります。
ただ、支出という点では、利息も税金も同じです。税金が返ってこなくなるからと、利息を多く払っては意味がありません。

返すならこのタイミング

住宅ローン減税の控除額は、年末のローン残高の状況で算定されます。通常は、年末近くになって繰り上げ返済を思いついたら、年を越して1月にする。なるべく年の前半に繰り上げ返済する。そのほうが有利なタイミングになるのではないかと思います。

まとめ

実際には、繰り上げ返済については、手数料を考慮しなければいけません。また、住宅ローン減税は、所得状況によって控除できる金額が違います。
そのため、それぞれの状況によって変わってきてしまうのですが、一般的には、繰り上げ返済をしたほうが、負担の総額は減るのではないでしょうか。
その場合は、借入時の利率や繰り上げ返済する金額、所得の状況がポイントになります。手持ち資金に少し余裕があるぞという方は、そのあたりを考慮しながら一度試算してみるとよいかもしれません。


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