相続時精算課税制度:メリット・デメリットをあらためて整理

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強力なツールにもなります。

相続時精算課税制度

相続時精算課税制度(そうぞくじせいさんかぜいせいど)については、すでに何件かの記事をエントリーしているところです。

はじめての贈与税の申告:暦年課税と相続時精算課税の選択 相続時精算課税:使わないほうがいい人・使ったほうがいい人

この相続時精算課税制度のメリット・デメリットをあらためて整理してみました。

メリット・デメリット

メリット

【1】相続税がかからなければ、財産を早めに移動させることができる

相続時精算課税制度は、いわば相続税の「前取り」です。相続税がかからないことがわかっていれば、相続を待つまでもなく、財産を早めに移動させることができます。

【2】申告をした時点の評価額を使うことができる

相続時精算課税制度を使うと、相続税がかかる財産の評価額が、その申告をした時点の価額で固定されます。値上がりが見込める土地などは、その分有利になります。

【3】収益物件の場合、所得が蓄積されない

収益物件を移動させると、それに伴って発生する収益も移動します。移動することによって、それ以上、その人に所得が蓄積しないという効果があります。

デメリット

【1】一度選択したら撤回できない(暦年贈与が使えなくなる)

相続時精算課税は、一度選択すると撤回することができません。同時に、暦年課税(年間110万円までなら無税)を捨てることになりますので、熟考が必要です。

【2】相続税の申告で使うことができる小規模宅地等の特例や物納の選択ができなくなる

相続税の申告で使える有利な特例がいくつか使えなくなります。【1】と同様、こちらも熟考が必要です。

【3】土地や建物などの不動産を移転させる場合は、周辺の税金(登録免許税や不動産取得税)が余計にかかる

相続時精算課税制度は、あくまで贈与という扱いです。不動産を移転する場合は、登録免許税が高くなり、不動産取得税もかかります。

 

このようにメリット・デメリット両方ある。

それが制度というものです。

いいところだけ…という訳にはいきませんね^^;

こういったメリット・デメリット。

個人的には、相続時精算課税制度の一番のメリットは、ここにあると考えています。

相続確定機能

相続確定機能(そうぞくかくていきのう)は、私が勝手に作った用語です。

実際にこんな用語はありません。

相続時精算課税制度を使って、ある程度大きな金額を動かしておく。

すると、一部は相続ができている(ような)状態になります。

存命のうちに相続ができるということは、その意思を相続人全員に対して示すことができるということです。

ちょっと乱暴な言い方ですが、文句があるなら言ってこいという状態ですね。

もちろん、すべての相続人に知らされないままではいけません。

相続人全員に知らせたうえ、納得のうえでやるならば、相続時精算課税制度は、相続を確定させる強力なツールになります。

まとめ

相続時精算課税制度。

メリット・デメリットをあらためて整理。

メリット・デメリット、両方あるのが制度というものですが、上手に使えば生きてくるのもまた制度です。

相続時精算課税制度にあるのが、相続確定機能。

上手に利用すれば、相続を確定させる強力なツールにもなります。

 

 

◉編集後記◉

洗濯物の中にカメムシが混入する事件が多発中。時期なので仕方なしですが。


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